カジュアルゲーム

自分は今の会社に入社してから、約3年ほど経つ。

うちの会社はザ・ベンチャーといわんばかりに、本当に変化が激しい。

IT業界はこの変化に対して、柔軟に対応していかなければ淘汰されていくので、今後もこの業界で結果を出そうとしている自分にとっては、良い環境だと思う。

 

この3年間で5つぐらい新規事業を立ち上げてきたが、直近はカジュアルゲームアプリを主軸として事業を展開していた。

定義は若干曖昧だが、「放置ゲーム」や「脱出ゲーム」などのシンプルで簡単なゲームが

これに当てはまる。

 

このカジュアルゲーム、ソシャゲーと大きく違うところはマネタイズ方法にある。

収益のメインが課金のソシャゲーに対して、カジュアルゲームでは広告がメインの収益になる。

メインが広告なので、ヒットしたとしてもソシャゲ-ほどの売上にはならず、シンプルゆえにアプリの寿命も短い。

なので、開発費やプロモーション費用も掛けられない。大体1アプリ3~5人ぐらいの人数で、1ヶ月ぐらいのスピードでリリースしていく。

スピードと数が勝負になってくるので、売れているアプリがあると、システムはそのままに画像だけを差替えるガワガエアプリが市場に量産されていく。

 

そして、ユーザーの継続率や滞在時間などのKPIが良いとなると、ブーストと呼ばれる、プロモーション手法によって集客をしていく。

このブーストとは、お小遣いアプリと呼ばれるメディアに出稿するのだが、それによって一気にダウンロード数が増え、AppStoreのランキングが急上昇する。

このお小遣いアプリ内では、出稿したアプリをダウンロードすれば、アマゾンやiTuenseギフトコードがダウンロードしたユーザーにプレゼントされる。

なので、ポイント目当てのユーザーによって出稿したアプリのダウンロード数が増えていく。

しかし、彼らの目的はポイントが欲しいだけであって、ゲームを遊ぶつもりはほとんどない。だから折角ダウンロードされてもすぐに削除される。

 

しかしダウンロードされた数によってランキングを上昇し、AppStoreの上位に掲載されたアプリは、人気アプリだと勘違いしたユーザーによってダウンロードされ、純粋にゲームを楽しみたいとか、人気なんだから遊んでみようという質の高いユーザーが増えていく。

 

このブログを読んでいる人も1度は広告だけベタベタ貼り付けたくだらないアプリ、いわゆるクソゲーをダウンロードしたことあるのではないだろうか?

それらの殆どが上記のようなスキームでダウンロードされていた。

 

今は諸々規制の影響もあり落ち着いたが、1,2ヶ月前ぐらいはこのクソゲーがストアにはびこっていた。

自分もこのクソゲーに携わってきたので偉そうに言えないが、とにかく酷い状況だった。毎日のようにパクリアプリが量産され、新しいシステムを実装して目立っているアプリがあると、それもまたパクられ、いつの間にかランキングには同じようなアプリばっかりになってしまっていた。

このクソゲーをヒットさせるには、低コストでの集客がキモになるのだが次回はその辺をもっと詳しく言及したいと思う。